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淡路島2蔵をめぐる

2018 04.16

実は3月末に私事ながら関東から関西へ引っ越しました!
関西引っ越し第一弾レポートは「淡路島」。淡路島には北と南にひとつずつ酒蔵があります。南は1年前にレポートした「都美人酒造」。北は「千年一酒造」です。今回は一日かけて両方を訪問したのでレポートします。

まずは南へ

淡路島へは大阪梅田や神戸三宮から高速バスが出ています。まずはこの高速バスで一気に南あわじ市まで移動します。都美人酒造は高速バスの榎列(えなみ)というバス停で降りて、歩いて約25分。途中に日本発祥の地の碑がある「おのころ島神社」があります。大きな鳥居が目印です。このあたりの詳しいお話は一年前のレポート「日本発祥の地で醸された酒」をご覧ください。今回も少し寄り道をしてお参りを済ませてから蔵へ向かいます。川沿いの気持ちが良い道を歩いていると右手に蔵が見えてきます(下の写真の感じです)。
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(左上)おのころ島神社の鳥居/(左下)神社入口の椅子/(右上)都美人酒造遠景/(右下)おのころ島神社のお社

いざ蔵開きイベントへ

この日、都美人酒造は年に一度の蔵開きイベントでした。10:00からの開始なのですが、受付が9:30からであることもあり、到着した9:40頃にはすでに結構な人数が集まっていました。蔵の入り口は石造りのネームプレートと昭和初期を感じさせる事務所の建物があるのでわかりやすいです。川沿いを歩いてきた場合は、交差点で振り返らないと見えませんが・・・。
イベントはなんと!100円の参加費で、ANA国際線ファーストクラスでも提供された大吟醸を含む蔵のほとんどの銘柄を試飲できます。またお得な福袋の販売も(数量限定ですが)あります。そしてこのイベントは「若宮の雫」という銘柄のお酒の新酒販売開始イベントでもあるのです。
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都美人酒造入り口

若宮の雫は地元淡路島の洲本市五色町というところで五色OFG(オーガニックファーマーグループ)によって合鴨農法で栽培された兵庫夢錦という酒米を原料としたお酒です。昨年伺った際に初めて呑んでとても好みだったので、今回はこの新酒発表会にやってきたという訳です。まずは10時から社長のあいさつに始まり、五色OFGの方のお話、杜氏の山内さんのお話があり、そこからは自由に試飲やグランドゴルフ、鴨コーナー、福袋購入に酒粕詰め放題など色々な場所へ皆さん移動です。
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蔵開き&若宮の雫発売記念会の様子 (下左)都美人の久田社長(下中)杜氏の山内さん

私は最初に蔵の象徴の一つでもある天秤搾りの搾り機の説明を伺いました。改めて見てみて、やはり「大きい!」。普段は写真の枠内にある石の重りで支えているほどです。ご覧になっている皆さんも結構驚かれていました。
その後、数量限定の福袋を購入し、きき酒5種の唎き分け問題や蔵人の年齢合計クイズに回答を応募し、残りの時間はゆっくりと試飲と食べ物をいただきに行きました。きき酒は、、、やっぱり難しいですね。
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天秤搾りの説明(枠内は重り)

食べ物のコーナーは五色OFGの方が提供してくださる「田助鴨」と銘打たれた合鴨の鴨汁と焼き鳥があります。どちらもとても美味しく、とても安価です!今年も200人ほどの方が集まったそうですが、美味しい鴨肉は人気でした。
また大吟醸の甘酒が少し風が冷たい日だったのでとても暖かく、美味しかったです。試飲では普段飲めない「無限大」をはじめ、「凛美」、もちろん「都美人」もあり、加えて季節酒「さくら吟醸」も。これは桜がプリントされたとてもかわいらしい瓶に入っています。
山内杜氏は能登杜氏で、農口杜氏のお弟子さんでもあるので山廃に特徴があると思います。都美人はその特徴がとても感じられるお酒です。無限大や凛美は大吟醸系で山廃ではありません。口当たり、後味共にとてもスッキリしていると思います。若宮の雫は山廃ではなく純米吟醸の生酒です。口当たりは結構濃厚甘めですが後はスッキリというのが私の印象です。この濃厚感が好きです。
たくさん試飲させていただきました。ありがとうございました! もちろん、若宮の雫も購入しましたよ!
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試飲場/甘酒のぼり/田助鴨汁/田助鴨のぼり/田助鴨焼き鳥(焼き鴨?)

ここから千年一酒造へ

12時に都美人酒造を出て、近くのバス停から島内バスで淡路市にある千年一酒造を目指します。かなり島の北側へ移動するので、直接行ける路線はありません。一度、洲本の高速バスセンターまで行き、そこから岩屋行きに乗り換えて、最寄りの仮屋というバス停へ行きました。高速バスとは違って路線バスのため色々回るので千年一酒造へ到着したのは14時過ぎでした。車で移動すれば勿論もっと早いのですが試飲が出来なくなるので仕方がありません。前日に連絡をさせていただいて、一人ですが快く受け入れていただけました。

蔵の案内は瓶詰作業中だったご年配の方にご対応していただきました。スラスラと澱みなく説明されて「慣れてらっしゃるんだなぁ」という印象です。仕込みはすべて終了していて、杜氏と蔵人も皆さん帰られた後ということで少し残念でしたが、一通り見せていただいた後、試飲させていただきました。杜氏さんは兵庫県の日本海側にある香住から来られているそうです。香住鶴という銘柄で有名な地域ですね。但馬杜氏になるのでしょうか。11月に来られて3月上旬には全て搾り終えて戻られると伺いました。
お酒は正直なところあまり特徴がない印象です。パッケージに惹かれて「國生みの雫」という特別純米酒を購入しました。淡路島の北エリアには前述のおのころ島神社と同じく「日本発祥」を謳う「伊弉諾神社」があるのですが、蔵からはバスで直接行ける路線もなく、両方を訪れるのは無理でした。残念。
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小さい酒樽の矢印に沿って裏へ回ると蔵の入り口。甑の上は蒸気逃しの天窓が。試飲は5種。

蔵を出てみると次のバスまで1時間半あったので、高速バスのある東浦バスターミナルまで海沿いを散歩がてらに歩いて(酒瓶を引いてですが・・・)、そこから神戸市の舞子まで高速バスで移動し、帰路につきました。
淡路大橋は天気が良いと行きかう船や瀬戸内海の景色がとても美しいです。今度はお酒に海の幸を組み合わせていただきに淡路島に行きたいなと思いました。

後日談>
若宮の雫は味がしっかりしていることもあり、揚げ物や肉料理にも合います。
今回は、天麩羅、厚揚げ、すき焼き、鹿肉ハンバーグなどと一緒にいただきましたが、とても合いました。一升瓶を購入したので、1週間ほどかけて呑みましたが冷蔵庫の野菜室保管で特に大きな変化もなく大変美味しくいただけました。
福袋の「大吟醸 凛美うすにごり」はとてもスッキリした甘味で、単独でも美味しく、クラッカーとクリームチーズにも合いました。
「さくら純米吟醸」は単独ではスッキリしている印象だったのですが、焼き塩鯖と合わせても味が負けていなくて驚きました。もうひとつの「都美人 山廃純米無濾過生原酒」はこれからいただきます。何と合わせようかなぁ。

淡路島2蔵をめぐる

written byけんけん

けんけんこと、岡 健一郎(おか けんいちろう)です。日本酒を飲み始めて20年。年を追うごとに日本酒が好きになっていき、今では周りの若い人に日本酒を薦めています。2017年までは普段はIT関係の仕事をして、夜には呑みに行ったり、家呑みしたりの日々を過ごしていました。 sakefanサイトをご覧いただいている多くの方と同じ立ち位置からの発信をしていければと思って始めたこのコラムですが、勤めていたIT企業を辞めてネット専業の酒屋になりました(それだけではありませんが)。 また日本酒ラベルのコレクターとしては集めたラベルのデジタル化(blog化)を始めました。ご興味のある方はご覧くださいSAKE-LABEL.COM(https://sake-label.com)

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