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『日高見』×八芳園=お待ちかねの2回目

2013 01.30

「環境を整え、良い酒を造ることが恩返し」

八芳園さんが和食レストラン「白金料庭 槐樹」に蔵元さんを招いて開くお酒と料理の会、「蔵元さんと一緒に日本酒を愉しむ会」。第二回の今回は18人と、わずかに増えましたが、またしても少人数の贅沢この上ない会です。(1回目はこちら「『天狗舞』×八芳園」)

目の前に広い庭が広がるカウンターテーブル席などもある「白金料庭 槐樹」。そんな和食レストランの一角で、酒蔵さんがセレクトしたお酒を、料理長が、飲み方、順序も考え、お酒に合わせた料理を提供。
蔵元さん、料理長の見えない緊張感が伝わってくるような会ですね。

で、今回はどちらのお酒?と思ったら、宮城県石巻市の『日高見』平孝酒造さんとのこと。

東日本大震災から間もなく2年になるのを前に、改めて思い起こしていただきたいという八芳園さんの思いもあって、被災された蔵から平孝酒造の平井社長にいらしていただくことになったそうです。

平井社長 『日高見』は、現社長の平井さんが酒質にこだわって開発した、魚やお寿司によく合うスッキリ、きりっと旨味のある辛口のお酒です。そんな平井社長は、最近は「寿司王子」(ご本人曰く「寿司おやじ」)という呼び名も定着してきました。

実は、以前、取材に伺って、インターネットの記事にさせていただいたところ大反響をいただき(当日のアクセス数top!)、その後、NHKテレビの某番組で『日高見』さんが取り上げられた際には、写真が転用されまして……。

そんなご縁もあり、前回に引き続き、八芳園さんからお声をかけていただきました。

ということで、開催を前に現在の様子を伺うべく、上京した平井社長に少しだけ、現在の様子等伺ってきました。

もちろん、最新情報は、当日に直接お聞きください。

励ましのメッセージも多数届けられた。

前回、おじゃましたのがちょうど1年前、折れた屋根の垂木を補うために鉄骨で支えていたり、なかなかドアがきっちりしまらない箇所があったり、さらには、歪んだところから雨漏りが絶えず、ビニールシートでカバーして作業をしなければならなかったといいます。震災から10ヶ月ほど経っているのに、まだ、痛々しさが残っていました。

震災当時の辛い思い出も話してくださいましたが、そんな状況になると、却って「おれがやらねば」という当時の強いお気持ちが湧いて来て積極的に行動されていたという複雑な心境に、ことの大きさが想像されました。

その際にも、酒造りが終わったら修理に取りかかるというご予定等を伺ったのですが、全部とは言えないまでも、だいたい終え、酒造りに力を傾けられる環境が整ってこの冬を迎えられた、とのことです。

被害の様子(昨年1月)

ご自分も被災しているにもかかわらず、自ら義援金を作り出した平井社長ですが、いただいた義援金や援助に応えるのは、感謝の気持ちでおいしいお酒を造るしかない。そして、杜氏さんや蔵人が一生懸命造ったお酒をちゃんとした状態で、お客様へ届けるのが、社長としての自分の役目、とおっしゃいます。

当日は、どんな嬉しいご報告が聞かれるか。苦難を乗り越えて造り出されたお酒は、味わいも深く、より思いが伝わるものとなっていることと思います。

震災直後とその後に、お酒に添えられた平井社長からのメッセージはこちら

「さらにスペシャルなお酒を用意していますよ」

少しだけ、当日のお酒のお知らせしましょう。

●『日高見 吟醸うすにごり』
東北でも雪国の日本海側とは違う宮城の冬。降った雪はすぐに溶けて、青空が広がり、うっすら雪景色。そんな光景を芸術的な観点で具現化できないかと、構想したお酒です。

●『日高見 超辛口純米』
江戸前の寿司を食べるために造ったお酒。コハダから赤身まで合います。

●『日高見 純米大吟醸 中取り』
入手困難な兵庫県東条町松沢地区の山田錦を長年の信頼関係から入手できるようになり、その記念に造られた、貴重で高級感あるお酒です。

『日高見』×八芳園=お待ちかねの2回目

written by伝々

【伝々(でんでん)】こと、ライターの伝農(でんのう)浩子です。 音楽雑誌編集部や旅行を扱う編集プロダクションを経てフリーランスに。 国内外を扱うガイドブックで取材スタッフを続けた後、人物インタビュー、中でも日本に住み日本の伝統文化を継いでいる外国人、日本の伝統文化を海外に広めている人などを、また、ビアトリクス・ポターと「ピーターラビット」シリーズなどをテーマに取材、執筆、撮影。 その一方で、1993年から、ある日本酒の会の試飲会を手伝い、幸せそう〜に帰っていく人たちを見送ってきました。数年前からは、日本酒を取り巻く状況もテーマとなっています。 *****過去記事***** 日本酒関係  日本酒以外

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